当園のこだわり



原種の保存

当園で栽培しているのは、静岡県独自品種の『静岡農試60号(通称 60号)』です。
60号は味・香り・粘りの良いのが特徴で、自然薯として非常にバランスが良い品種です。
ですが良い品種というのは保存が難しく、数年で粘りが無くなる等の劣化が見られるようになります。

私共はこの60号の原種芋を保有しており、原種保存の取り組みをしております。

当園の自然薯栽培は原種芋からムカゴを栽培する所から始まります。
原種芋は定植前に一部を擦りおろして、味・香り・粘りの検査を行い、質に劣化が無い物だけを定植しています。
また、ムカゴが出来始める前に第三者の監査を受け、葉の形状などから劣化が見られるものは抜き取りを行います。

こうして取れたムカゴを元に自然薯を栽培しています。





3年掛けて栽培

自然薯栽培で切った芋を種芋として使った栽培方法があります。
この方法は栽培に時間が掛らず、芋も大きくなり効率的であると考えます。
ですが一本の芋の中でも部位によって性質が異なる事から、そこから出来た芋に品質のバラつきが出来てしまうのではないでしょうか。

私共は品質のバラつきを無くす為に、原種から取れたムカゴをから種芋を作っています。
つまり、ムカゴ栽培に1年、ムカゴを定植し種芋を栽培するのに1年、商品となる芋を栽培するのに1年
合計3年の歳月を掛けて栽培しています。(自然薯が出来るまで




土を休ませる

土を休ませつつ、自然薯栽培を行っています。

長年同じ場所で栽培していると、病気になりやすかったり、成長しにくくなります。
そこで、3年栽培した畑は1年休ませるというサイクルで『地力』を回復させています。






中間マルチ・ダクトシステム

当園では、中間マルチ・ダクトシステムによる栽培を実施しています。
中間マルチ・ダクトシステムは、通称 静岡方式と呼ばれ県内でよく使用されている栽培方法です。
自然薯栽培でよく用いられるパイプ栽培に比べ、防虫・防薬に優れており、異臭や灰汁が出にくいのが特徴です。

この栽培方法では芋が成長する部分の土と畑の土との隔離が出来るため、病気や害虫に侵されにくい状況を作り出せます。

中間マルチ・ダクトシステムは『自然生の会』の河野茂生氏が以下の特許を取得しています。
山の芋の栽培方法 - 特開平10−248375)




あえて大きく作らない

1本当たりの重量を増やせば採算効率は良くなりますが、
キメの細かさや味の特徴を活かすために、あえて大きく栽培していません。
500〜600g/本になるように栽培しています。
そのため、県外産の物に比べやや小ぶりな自然薯になります。
   
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